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シリーズ ブランド豚を追う

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2021年9月号

特別グラビア
青梅畜産センター・新豚舎が完成
環境に配慮し作業効率の向上・種畜の増産を実現


公益財団法人東京都農林水産振興財団 青梅畜産センター(所在地:青梅市新町)は、前身である「旧東京都畜産試験場」設立から昨年で100周年を迎えた。1980年代に建築した既存施設の老朽化に伴い、防疫体制の強化などを目的に、東京都では2015年5月に再編整備基本構想を策定。2019年から東京都と東京都農林水産振興財団は再編整備工事を開始。再編整備後は敷地内北側の圃場跡地に豚舎と鶏舎が新設され、今年5月から新しい豚舎・鶏舎の稼働が始まった。旧鶏舎・旧豚舎の跡地は飼料畑や広場として活用が予定されている。

新施設では、3つのポイントとなる①衛生レベルの確保で家畜伝染病発生の防止②環境に配慮し作業効率の向上・種畜の増産③アニマルウェルフェアへの配慮と繁殖性や産卵率の向上――を実現。複数の畜舎や職員事務所を含めた広いエリアを家畜伝染病に基づく衛生管理区域として設定し、その周りをフェンスで囲い野生動物の侵入を防止する。職員出入口や物品搬入口、子豚やひなの出荷配布窓口、糞などの搬出口もそれぞれ独立して設置し、動線を分離することで衛生レベルの確保に努めている。

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2021年8月号

特別グラビア
3年ぶりに開催されたワールドポークエキスポ
“最新テクノロジーと米国養豚業界”

(株)フロンティアインターナショナル 大貫伸之介

去る2021年6月9日から11日にかけて、「第33回ワールドポークエキスポ」(WPX,World Pork Expo)が米国アイオワ州デモイン(Des Moines, IA)で3年ぶりに開催されました。2019年は中国で発生したASF(アフリカ豚熱)のために中止、2020年はコロナ禍のため中止となっていました。残念ながら現時点でどちらも終息には至っておりませんが、米国ではコロナはピークを越え、また、そのため海外からのASFの流入の基となり得る国際旅行が抑制されているため、今年は開催に踏み切ったものと想像されます。そのような海外から訪米できない状況で弊社、フロンティアインターナショナルの北米支店より私、大貫が久しぶりに再開したWPXに行ってまいりましたのでその様子を報告させていただきます。

海外からの訪問者および企業出展不在の中の開催ということで、参加している企業からは想像以上に人手が少ないとの反応もありましたが、2020年のコロナ禍のピークを経験した身からしますと十分に人手があり賑わっていたと感じました。残念ながら生体展示やサブの会場は、今年はありませんでしたが、それでもイベントへの参加人数は1万人を超え約700のベンダーが出店したとのことです(High Plains Journal, 2021)。病気のまん延やアニマルウェルフェアへの関心の向上などの現在の時世の中、次のようなトピックに注目が充てられていました。

California Proposition 12は米国カリフォルニア州で2022年の1月から施行される条例です。この条例は基本的にアニマルウェルフェアの向上を狙ったもので集団飼育や面積当たりの頭数が限定されます。カリフォルニア州内での豚の生産数はアイオワ州やミネソタ州などに比べそれほど多くないので一見大した問題ではないように感じますが、問題となっているのはこの条例が生産地域に関わらずカリフォルニアで販売される肉製品に適用されるという点です。カリフォルニアは約4,000万人と全米50州で一番人口が多く全米の約15%の豚を消費しているといわれています(Fatka, 2021)。それに対して現時点でProposition 12に対応できている養豚農家は1%以下とみられています(Reese, 2021)。

個人的な見解ですが、これだけ養豚農家の対応が遅れているのはそのタイミングによるものも大きいものと思われます。カリフォルニアでProposition 12が承認されたのは2018年11月で前回のワールドポークエキスポのすぐ後でした。その後、ASFやコロナ禍により養豚業界で多くの展示会やワークショップなどがキャンセルされ、また、注意が病気まん延防止に注がれたためProposition 12への対応が遅れたのではないでしょうか? このように世界中にアニマルウェルフェアのアイデアが広まりつつある中、日本の養豚業界もその対応を予め準備しておくべきでしょう。

今回のワールドポークエキスポでは、そのため多くの企業がProposition 12に対応した機材を展示していました。例えばCrystal Spring Hog Equipment(CSHE)社(Crystal Spring Hog Equipment, 2021)、Chore-Time社(Chore-Time, 2021)などの豚舎機材製造業者は揃って母豚が自由に出入りできるストールをブースに置いていました。

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2021年6月号

◎群馬県/上野村いのぶたセンター
年間出荷規模250頭→350頭規模へ
――豚舎新設で猪豚生産の拡充図る


群馬県の最西南端に位置し、村域周辺には御荷鉾荒船連山や三国連山など1,000〜2,000 m級の山々が座す、険しい山野が総面積の90%以上を占める上野村。この上野村で「猪豚」の生産を担う上野村農業協同組合(JA上野村)・上野村いのぶたセンターの新施設が完成した。

上野村いのぶたセンターでは現在、母豚(デュロック種)18頭、LW4頭、イノシシ(雄)4頭、イノシシ(雌)2頭の他、肥育猪豚と豚舎の一部を使い試験的に飼い始めた「上州麦豚」を合わせて220頭前後を飼育。イノシシ(雄)とデュロック種(雌)を交配した一代交配(F1 ハイブリッド)を上野村の「猪豚」として生産している。猪豚の飼育期間は長く、出荷目安としている体重100 kg前後(枝肉歩留まり約65%)になるまでには平均で8カ月ほどかかるが、飼育頭数が増え安定してきたこともあり、現在は2週間に1回、平均10頭を定期的に群馬県食肉卸売市場へと出荷する。

上野村自慢の猪豚肉はタンパク質と鉄分が多く、脂質は豚肉の半分程度とヘルシー。また臭みもなく、甘くコクのある脂身と、適度な食感を持った肉本来の風味のある赤身が特長。上野村の特産品として、精肉・加工品が県内の道の駅などで販売されており、観光客らに高い人気を誇る。

今回の豚舎新設にあたってはセミウインドウレス豚舎を建設。腹ごとの飼育管理が可能な施設を導入し、今までは母豚20ストール、分娩8ストール、肥育舎22豚房(第1肥育舎16豚房、第2肥育舎6豚房)規模だったが、今回肥育舎を新設しストール・分娩舎を増築したことで、母豚22ストール、分娩14ストール(既存分娩舎8ストール含む)、肥育舎32豚房規模に拡大。その結果、年間出荷規模頭数も250頭程度から350頭程度までアップした。さらに、旧第1肥育舎は余剰豚舎として活用し、育成豚の飼育などを行う予定である。

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2021年5月号

特別グラビア
豊田市制70周年記念で
とよたひまわりポークを使った献立を提供
――産直市場でフェア展開も


愛知県豊田市は、自動車の生産だけでなく野菜や果物、花きといった農産物の生産地としても知られる。豊田市では4月、市制70周年を記念した取り組みとして、同市の銘柄豚「とよたひまわりポーク」を使った給食メニューが考案され、豊田市内の公立小中学校と特別支援学校の計104校に提供された。

「とよたひまわりポーク」は豊田市の養豚生産農家であるトヨタファーム、(有)堀田畜産、(株)内山の3戸で生産されている銘柄豚で、フィード・ワンフーズ(株)協力のもと、昨年9月に誕生。豊田市の花でもあるひまわりの種を飼料に加えていることが特徴のひとつ。地元に根差した生産販売体制が注目され、4月には豊田市の市制70周年を記念した献立として「とよたひまわりポーク丼」が登場し、市内の公立小中学校と特別支援学校計104校に、各給食センターから日程を分けて提供された。

同メニューが足助給食センターから提供された4月13日には、豊田市立足助中学校の3年生の教室に生産者の鋤柄氏と堀田畜産の堀田秀樹氏、流通を担当するフィードワン・フーズ(株)から西日本事業部営業部長の加納俊彦氏が招かれ、生産者と生徒らの交流が企画された。

4月17日には、豊田市の産直市場「おいでん市場」でとよたひまわりポークフェアが開催。

当日は鋤柄氏、加納氏のほか、夢農人メンバーがおそろいの法被を着てとよたひまわりポークをアピールするとともに、来場者にはひまわりの種が無料配布された。夏の間に育ててもらい、できた種を持参してもらうことで、とよたひまわりポークの飼料添加に利用されるという。

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2021年4月号

特別グラビア
アジア最大級の食品・飲料専門展示会 開催
FOODEX JAPAN 2021(第46回国際食品・飲料展)
第45回食肉産業展2021


「FOODEX JAPAN 2021(第46回国際食品・飲料展)」が3月9〜12日までの4日間、千葉市美浜区の幕張メッセで開催され、会期中には25,754人が訪れた。

食産業のさらなる発展に向けて、日本全国、世界各国から1,000社を超える企業が出展。新型コロナウイルスの感染拡大によって、国内のみならず海外でも自家食需要が高まっているが、こうした背景をふまえ、今回の開催では家庭調理が可能で食卓にも並べられるタイプのメニュー提案や食材、テイクアウトに対応できる商品をPRするブースが多くみられた。

今回初めてFOODEX JAPANと同時開催になった、国内唯一の食肉および食肉加工品、機械などの専門展示会「第45回食肉産業展2021」(主催:食肉産業展実行委員会)。会場では「肉と技 世界へ」をテーマに掲げ、食肉処理・加工・流通・販売にかかわる機器・システム・資材メーカーによる展示が行われ、今年は各社とも労働力不足を補う形の提案や、機器の衛生面改善や安全性の向上といった内容の提案が多くみられた。

さらに例年、多くの業界関係者が参加する食肉情報セミナーでは、会期中に8題の講演が行われた。3月11日には、「EU産豚肉&日本食材 パーフェクト・マッチセミナー」として、EU産豚肉に焦点をあて、駐日欧州連合代表部通商部上席通商担当官の小林恵氏が優れた品質や高い安全規格といったEU食材の特徴を解説。スターゼン(株)輸入ポーク部部長の小池公一氏がEU産豚肉の動向などについて講演。割烹小田島の小田島大祐氏が日本食材とよく合うデンマーク産とフランス産の豚肉を使用したレシピを紹介した。2020年のエリア別輸入シェアで30%を占めるEU産豚肉は冷凍品に特化しており、特にハム・ベーコンメーカー向けといった加工原料商材として流通。他産地と比較しても、冷凍豚肉マーケットシェアは高い。今後、EU産豚肉のリテールへの新規マーケット開拓や多種多様な加工品マーケットへの拡充といった展望と方向性についても示した。

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2021年3月号

グラビア
「食」にまつわる課題解決に向けた製品・サービスが集結
オリジナル商品開発WEEK(国際OEM・PB開発展、パッケージ×デザイン展、地域産品展)、HCJ2021、インバウンドマーケットEXPO同時開催


商品開発担当バイヤーと共同開発パートナーのマッチング・商談を目的とする「オリジナル商品開発WEEK(国際OEM・PB開発展、パッケージ×デザイン展、地域産品展)」(同時開催:HCJ2021、インバウンドマーケットEXPO)が2月16〜19日までの3日間、東京・江東区の東京ビッグサイトで開催された。

オリジナル商品開発WEEKは、PB・OEM商材を求める開発担当バイヤーを対象に共同開発パートナーを発掘する目的とした「国際OEM・PB開発展」、店頭で目を引くパッケージデザインなどを提案する「パッケージ×デザイン展」、地元農産物や加工食品、食材・ 工芸品などが集結し広く展示した「地域産品展」の三つの展示会で構成される製品・サービスが一堂に出展する商談展示会――企業の展示ブースの他、出展者の地域食材を活用した食の魅力を発信する試食イベント「地域の食し方提案! ライブキッチン」、地域産品のブランディングや商品力を際立たせるPRの提案などをテーマとしたセミナーなどが開催された。

食肉関係では、エーアンドブイ企画/Hütte Hayashi(前橋東部商工会)が骨付きモモ肉の生ハム「赤城山プロシュート」を出展。福島県食品生産協同組合は、同組合が「福島フードエンジニアブランド認証」を行った福島県産の美味しい加工食品を紹介した。「ふくしまフードエンジニア」とは福島県の食材を使い、食品加工を生業とするものづくり職人のこと。同組合のブースでは、福島県産のブランド豚・麓山高原豚の新鮮な白もつを使った(有)まるいの「福島の柔っこいもつ煮だべしたっ! 旨辛」、福島の地鶏・川俣シャモを使った(株)川俣町農業振興公社の「川俣シャモ地鶏鍋」、あぶくま鶏卵を使ったスモークハウスの「手間がかかるたまご」、(株)東部の馬肉の旨味を生かした特製ベーコン「里の馬っ子 桜肉の燻製」など認定商品10商品を展示した。

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2021年2月号

特別グラビア
桑原氏による養豚や種豚に関する講義と調理実習指導
富士宮市内の中学校で豚肉テーマに食育授業行われる


2020年12月16日、静岡県富士宮市内にある市立第二中学校で、(農)富士農場サービス代表の桑原康氏の講義と、同農場のブランド豚「セレ豚」を使った調理実習が行われた。

富士地区は、明治・大正時代に豚の飼育が始まり、昭和11年には肉豚出荷頭数が県内1位、昭和45年には農業生産額で豚が富士宮市内1位となるなど、市内では畜産業が盛んに行われていた。市内の畜産業の歴史や市内で生産されている品質の良い豚肉について学び、調理し味わうことで「豚肉」についての正しい知識を身につけてもらうべく、長年地元の富士宮市内で種豚場を経営している、お馴染みの富士農場サービス代表、桑原康氏を講師に招き、令和2年度は11月20日〜2月2日にかけて、市内の中学校4校・14クラスを対象に講義と調理実習が行われた。

当日は市内の第二中学校の調理実習室で豚肉教室が開かれ、前半は桑原氏が「富士宮の畜産業の今昔、育種改良による銘柄豚生産」と題して講義。かつて「富士豚」と呼ばれるほど市内の養豚業は盛んで、桑原氏自らも幼少の頃から豚に触れて育ち、海外にも頻繁に出向き国内での種豚生産に心血を注いできた。その様子や日本の養豚産業の変遷、豚の品種、LYB豚やセレ豚、民豚(満州豚)、マンガリッツァなど自らが作り出してきたブランド豚、豚肉の栄養価などについて、豚の着ぐるみ姿でユーモアたっぷりに説明した。また調理実習では、ランドレースと民豚(満州豚)を掛け合わせた「セレ豚」のバラ(5 mm厚・1枚30 g)と肩ロース(ステーキ用200 g)が6人ずつの各班に配られ、班ごとにホットプレートで肉を焼き全員で味わった。授業の最後には生徒全員が講義や調理実習についての感想をアンケートに書き込んだ。

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2021年1月号

特別グラビア
最優秀賞4事例、優秀賞4事例を決定
青森県・飯田養豚場が最優秀賞受賞
令和2年度全国優良畜産経営管理技術発表会


公益社団法人中央畜産会(森山裕会長)は2020年11月25日、「全国優良畜産経営管理技術発表会」を開催した。今回は新型コロナウイルス感染防止のため、WEB開催(インターネット配信による生中継)で行われ、8事例のうち6事例は現地からリモート参加での発表となった。発表後には、8事例の中から最優秀賞4事例(農林水産大臣賞、地方競馬全国協会理事長賞、中央畜産会長賞)、優秀賞4事例(農林水産省生産局長賞、中央畜産会長賞)を選出。表彰式が行われた。同発表会は、中央畜産会の会員(182 組織)などが行う支援活動を通じて明らかになった優秀な実績を収めている畜産経営を表彰し経営の成果を広く紹介、全国の畜産経営の経営改善に資することを目的に、毎年開催されている。

冒頭、井出道雄副会長はあいさつに立ち、「中央畜産会と全国の畜産協会では昭和30年の設立以来、畜産経営の改善に向けて経営診断に基づく指導を行う事業を65年の長きにわたり実施してきた。この取り組みによって、多くの畜産経営が経営改善をはかり、地域の中核的なリーダーとして活躍をされている。この発表会は農林水産祭の参加行事でもあり、天皇杯や内閣総理大臣賞など数多くの受賞者を輩出している。本日は8事例の発表者に経営の内容や取り組みについて発表いただくが、いずれも特色のある優良な事例である」と紹介した。

養豚経営では、青森県の(有)飯田養豚場(発表:飯田大樹氏)、茨城県の武熊俊明・浩美夫妻、長崎県の(有)大西海ファーム(発表:養豚部門場長・田口利治氏)の3事例の発表が行われ、「家族パワーで築く堅実な養豚経営〜ブランド肉豚「ほろよい豚」の生産拡大をめざして〜」と題してリモート発表を行った飯田養豚場の経営事例が最優秀賞・農林水産大臣賞を受賞した。また、「地道なデータ蓄積と、常に前向きにチャレンジし続ける養豚経営」と題して発表を行った武熊氏と、「JA出資法人による「所得増大」、「生産拡大」、そして「地域活性化」への取り組み〜大西海ファームの取り組みは第4ステップへ〜」と題して発表を行った大西海ファームの経営事例については優秀賞・生産局長賞を受賞した。

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